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Tuesday, December 10, 2024

ゲームアイテムとしてのトランポリン

 はじめに

僕がこれまでに作ったアイテムの中で、プレイヤーから好かれており、かつ自分でもよくできたと思うものはトランポリンである

既存の猫シミュレーターには、なぜか当然のようにトランポリンが存在していた
そこで、自分でもおもしろいトランポリンを作ってみようと思ったのである

目的としてのトランポリン

トランポリンはゲーム的には「上部に接触するとプレイヤーが高くジャンプする足場」である
こうしたアイテムはマリオやソニックなどのプラットフォーマーゲームでおなじみであるが、プラットフォーマーゲームにおけるトランポリンはあくまで移動のための手段である
一方、僕のゲームはプラットフォーマーゲームではないので、手段としてではなく目的としてのトランポリン、すなわちトランポリン自体でおもしろいものである必要がある

作成

(1)ジャンプ力

既存ゲームのトランポリンではあまり高く跳べないため、跳んでいるという感じがあまりしなかった
現実世界では体操選手でもなければトランポリンで高く跳ぶのは無理……というか猫ではトランポリンで跳ぶこと自体無理である
しかしゲームに必要なのはリアルさではなくおもしろさである
僕のトランポリンでは現実離れした高さにまで跳び上がれるようにした

(2)高さの異なる3回のジャンプを1セットとする

既存ゲームのトランポリンでは跳ぶ高さが毎回同じだった
これはすぐ飽きる
僕のゲームでは3回のジャンプを1セットとし、「小ジャンプ→中ジャンプ→大ジャンプ」の流れを作った

(3)効果音

小・中ジャンプでは「ボヨン」、大ジャンプでは「ボヨヨ〜ン」という効果音にすることで、アクションと効果音を一致させた
この音はトランポリンでのジャンプによく合っており、たいへん有効だった

(4)複数人でのトランポリン

オンラインゲームなのだから、複数人で同時に使えるトランポリンであるべきである
そのため、トランポリンのサイズをかなり大きくした
これもまた実に効果的だった
複数人でトランポリンを使用すると、自分と他プレイヤーとの間に「見る/見られる」関係が複雑な形で生じ、視覚的なおもしろさが生まれるのである
(A)自分と他人のジャンプタイミングが一致している場合→同じタイミングで上昇・下降しているのがおもしろい
(B)自分と他人のジャンプタイミングが少しズレている場合→自分と他人の上昇・下降タイミングがズレるため、ウェーブしているように見えておもしろい
(C)自分と他人のジャンプタイミングが大きくズレている場合→自分と他人がシーソーしているように見えておもしろい

イリンクス装置としてのトランポリン

カイヨワは、動物が行うイリンクス(眩暈)の遊びの例として、テナガザルが枝に重みをかけてたわませた後、跳ね返りを利用してジャンプすることを挙げている(『遊びと人間』講談社学術文庫版 64ページ)
これはまさに天然のトランポリンである
人間の祖先もまた、そのような天然トランポリンで遊び続けてきたのだろう

僕のゲームのトランポリンもイリンクスそのものであり、以下の各要素がプレイヤーの感覚を狂わせ、陶酔感を生み出す
「トランポリンの側から一方的に与えられる大きな上昇・下降」「小中大ジャンプの繰り返しのリズム」「現実ではありえない過剰な効果音」「一緒に跳ぶ他人との関係でもたらされる複雑な視覚効果」

おもしろいと思えるイリンクスをこのようにゲーム上に生み出すことができたということに大きな喜びを感じた

Monday, November 18, 2024

ドラえもんをゲーム化する

 僕はドラえもんから大きく影響を受けているため、僕のゲームはドラえもんをゲーム化したような形になる
もちろん版権がないのでドラえもんのガワの部分はゲーム化できないが、本質的な部分はゲームに生かせる
ドラえもんの影響を受けているのは主に以下の点である

(1)特殊能力
飛行・巨大化・縮小・変身・透明化する道具はドラえもんでおなじみのものだ
これらの特殊能力に対する欲求はとても普遍的なものであり、それを空想世界で充足できるようにすることが昔からフィクションの重要な意義である
F先生は西遊記から影響を受けたらしい
僕のゲームではキャラがこれらの特殊能力を、猫のトリック(芸)として使えるようにしている

(2)アイテムベース
ドラえもんはキャラ・ストーリー展開はだいたい固定で、そこに新しい道具を放り込むことで各話が作られている
ドラえもんの道具とは大きく異なるが、僕のゲームでもプレイヤーがインタラクションできるアイテムを重視しており、いろいろなものを作ってきた
「上に乗るとランダムで0〜99までの数字が出る台」「絵文字を出すと食べ物をくれたり踊ったりする人間」などである
このようなアイテムベースのゲームデザインは、細かくアップデートを繰り返していくスマホゲームに適している
ドラえもんがキャラ・ストーリーを概ね固定したまま新道具によって1300以上の話を生み出したのと同様に、ゲームシステムを固定したまま新アイテムによって柔軟におもしろさを追加していけるのである

(3)人と簡単に会ってちょっと遊べる場
のび太が自分の部屋でドラえもんの道具を借りて家から出ると、空き地・路上でしずちゃんやジャイアン、そして「道具を使うのに適した人」と出会い、それを起点にしてストーリーが進む
このように、ちょっと外に出るだけで誰かと偶然に出会って遊んだりできるというのはとてもワクワクしておもしろいものだ
僕はこのドラえもんの空き地・路上にあたるものをオンラインゲームで作りたいと思っている
オンラインに飛び込むと、よく知らない人(猫)だけど遊び相手がいつもいて、ちょっとだけ遊んですぐ帰ってくるみたいな空間を作りたい

Saturday, August 3, 2024

タケコプターを実装する

 僕は自分のゲームでタケコプターできるようにしている

「タケコプターで住宅街の上空を友達と飛ぶ」というのは、ドラえもん第1話「未来の国からはるばると」からずっと見られる定番のシーンである
タケコプター機能+マルチプレイヤー機能の組み合わせによって、このシーンをゲーム上に再現することができた
これはゲームを作っていて最高の経験だった

しかしこのタケコプター機能によって大きな問題が発生した
プレイヤーが全員プロペラ帽子をかぶるようになってしまったのである
帽子は50種類くらい作ってあった
それなのに全員が同じ帽子をかぶってるというのは実につまらないものだ
これほど視覚的に明白なゲームデザイン失敗は自分のゲームでも他人のゲームでも見たことがなかったので実に笑えた

この問題については、後に羽を追加することで対処した
飛行専用アイテムである羽を追加することで、帽子と飛行を切り離したのである
これにより、みんなが異なる種類の帽子をかぶる状態に戻すことができた

Sunday, July 14, 2024

『ねこ育成ゲーム』はFFである

 『ねこ育成ゲーム』はRPGではないしバトルものですらないが、FF・ドラクエシリーズに代表されるコマンドRPGから強く影響を受けている

FF・ドラクエでは、キャラが成長するにしたがって特殊能力(FFではアビリティ、ドラクエではとくぎ)を修得し、戦闘時のコマンド入力画面で選択・実行できるようになる
FF・ドラクエはシリーズを通してバラエティに富んだ大量のアビリティ・とくぎを生み出しており、それが大きな魅力になっている

『ねこ育成ゲーム』でアビリティ・とくぎにあたるのは、trick(日本語版では「アクション」)である
猫を育成してレベルが上がると、いろいろなtrickを覚える
そして覚えたtrickは、オンラインモードでコマンド入力によって実行することができる

当然ながら、FF・ドラクエのアビリティ・とくぎは戦闘目的のものに限られている
しかし『ねこ育成ゲーム』には戦闘がないので、trickには「寝相が悪い」「巨大化する」「透明猫になる」「死んだふり」「キャットフードに変身」などのギャグ要素が強いものしかない
こうした一発ギャグを猫に修得させ、他プレイヤーの前で披露してみせるというのがこのゲームの大きな目的である

アビリティ・とくぎは組み合わせることができる(例えばFF5の魔法剣✕乱れ打ち)が、trickも組み合わせることができる
例えば「巨大化する」と「透明猫になる」を組み合わせることで、巨大な透明猫になることができる
また、サガシリーズ・ドラクエ11などのように他者との連携技もできる
例えばキャットフードに変身した状態で他プレイヤーが「食べる」コマンドを実行すると、他プレイヤーに食われることができる

このように『ねこ育成ゲーム』は、「いろいろな特殊能力を修得する」「コマンド入力によって特殊能力を実行する」「特殊能力の組み合わせ・連携」という点において、コマンドRPGから強く影響を受けている